ドイツ滞在記
■ 4月2日 火曜日 「歩いて国境を越える」
今朝は6時半に起きられた。ハンガリーから来た学生君も同じくらいに目覚めたので、身支度をしていっしょに朝食を取った。彼はどうやらドイツ風の朝食にはなれていないようで、わしのやり方を真似していた。わしはもしかして先輩?と思うと少し嬉しかった。昨日より少し遅めの列車で今日は南へ。ハイデルベルク(Heidelberg)、シュトゥットガルト(Stuttgart)で乗り継いでイタリアの列車チサルピーノ(Cisalpino)に乗ってみた。これはスイスのチューリヒを経てイタリアのミラノまで行く国際列車で、ドイツ国内までイタリアの車両が乗り入れていて、ドイツ国内なら予約なしでしかもジャーマンレイルパスで乗れる。乗り継ぎの関係で発車間際に乗車したので、結構混んでいて座るところを探すのに一苦労した。イスはドイツのICEなどの車両に比べると窮屈で(ドイツの車両だけがゆったりとしているのかな?)、びっくりするほどいいものではなかった。しかも進めば進むほど遅れていって、何じゃこりゃという感じだった。スイスとの国境に近い駅でその列車を降り、別方向に向かう列車を待っていたらピンク色の電車が来た。こちらはびっくり。その列車でわしはボーデン湖(Boden See)のそばのコンスタンツ(Konstanz)という街に行った。この列車はどうやら国境を越えてスイスまで走るらしく、車両もスイスのもののようだ。コンスタンツに着いて、駅前にある地図を見てみると、なんと街の真ん中にドイツとスイスの国境がある。これは一度見てみるべきだろうと思って、とりあえず腹が減ったので街の中心部にあるレストランのテラス席に座って、本日のおすすめ料理を食べた。(注:日記を後からつけたので何を食べたかが思い出せない。レシートがあって、ビールとおすすめ料理を食べて10ユーロ払ったことは分かる。)そして、荷物がたくさんあると重いのでユースホステルに行こうと思いバスの路線図を見ていたら見知らぬおばちゃんに「行きたいところわかりますか?」みたいなことを言われ、なんと親切なおばちゃんだと感心した。残念なことに行きたいところは分かっていたのだが。ユースホステルは湖のすぐ近くに建っていて、塔のような建物と普通のホテルのような建物の2つの部分からなっていた。塔の上のほうに泊まれればええなあと思っていたら、塔の4階の部屋だった。ラッキー。残念ながら部屋の窓からは湖は望めなかったが、階段の窓からはきれいに見えた。その後街へ戻り、ついに国境を越えるときが来た。車の人は一旦停止してちょこっとだけチェックされているみたいだったが、前を歩いていたベビーカーを押している女性はチェックなしで通過していたので、すごいと思ってわしも素通りしようと思ったら係の人が出てきた。明らかにドイツ人ではない人のチェックはするみたい。でもパスポートを見せて、どこから来たか、今どこに住んでいるかなど少し質問されただけでスタンプも押さずにパスポートを返された。なんと簡単!これで国を越えたのだ。といってもスイスでもドイツ語を使う地域なので、道路標識や看板などはドイツとほとんどかわらない。うろうろしていたが、スイスではユーロが使えないので、両替すると手間と手数料がかかると思ってしなかった。しばらく歩くとボーデン湖畔に出て、1人で湖を眺めながら歩いていた。のどが渇いて腹が減ってきたので、ドイツに戻ろうとして別の検問所を通ったら誰もいなかった。素通り。街を歩いて、マクドナルドで夕食を取って、バスでユースに戻って早めに寝た。
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最終更新日 2006年12月13日
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