ドイツ滞在記
■ 3月9日 土曜日 「冬が去り、夏が来る」
登場人物解説
- Yさん:同じ語学学校で勉強している日本人のおじさん
土日は家にいても暇なので今日はYさんとアイゼナハ(Eisenach)に行った。例によって土日に5人まで使えるWochenendekarte(週末きっぷ)で行くことにした。Yさんとの待ち合わせは駅に8時。せっかく乗り放題なので、早起きして8時までにどこかを往復しようと思い、ゲッティンゲンから北へ2駅行ったNortheim(ノルトハイム)という所に行くことにした。一度通ったことがあるのでどんなところかある程度想像はできたが、何もないところだった。戻ってYさんと合流し、列車を乗り継いで10時半くらいにアイゼナハに着いた。旧市街に向けて歩いたが、あまりよい天気ではなかった。結構寒く、早起きしたせいで腹が減っていたので、とりあえずBratwurst(焼きソーセージ)を食べた。この地方のソーセージは有名で、脂がのっててうまかった。ビールが欲しくなったが飲まなかった。今日は何かイベントがあるのか、移動式遊園地のようなものが設置されていた。そこからすぐのところにルターの家があったが、二人とも興味がなかったので入ってすぐ出てきた。古い家が並ぶ路地を歩くと、今度はバッハの家に出た。バッハと聞くと高校の時にやっていたクラシックギターを思い出す。なんと日本語のガイドがあり、こんな田舎に日本人がたくさん来るのかと驚いた。展示品をドイツ語で解釈しようと結構がんばったが、読んでいると疲れてくるので最後のほうは日本語の説明を読んでた。一番最後の展示室には、古い楽器がたくさん並べられていて、しかもガイドの人が出てきて実際にバッハの曲を演奏してくれた。「展示品にはお手を触れないで下さい」という古い楽器なのでまさかこれで演奏するとは思ってもみなかったが、よく手入れされていてきれいな音色だった。ドイツ語の練習がてら演奏者とむかしバッハの曲を弾いてました、と少し話をしてみた。感じのいい人だった。旧市街のほうに戻ると途中で学生に呼び止められ、ここから旧市街に入るなら1.50ユーロ払え、と言われた。どうやら今日はお祭りでパレードがあり、その見物料のようなものらしい。昼飯を旧市街で食いたかったので、仕方なく払ったらお祭のガイドをくれた。昼食後Wartburgという城に行くことにしたが、バスがなかったので歩いた。山の上にある城で、途中はハイキングと言うよりも登山という感じの坂だったが、いざ着いてみると天気は悪いながらも景色は最高。さっきいた街が小さく見える。こんなに歩いてきたんや、と思いつつ、山上で少し休んで別ルートで戻った。街に戻るとちょうどパレードの最中で、様々な衣装を身にまとった人たちが楽器を演奏しながら歩いていた。馬車も一緒に参加していた。Sommergewinn(ゾンマーゲヴィン)というこの祭りは、簡単に言うと夏が来た!ということを祝う祭りで、1年を冬と夏に分けると今日から夏になるらしい。とても賑やかで、まだ寒いがそこだけ夏が近づいた感じだった。パレードを一通り見て、歩き疲れたのでゲッティンゲンに戻った。晩飯はケバブだった。
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最終更新日 2006年12月13日
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