ドイツの鉄道きっぷ
きっぷの買い方などなど。

■ 窓口で
基本的には日本と同じ
わからないときには人に聞くのがいちばん。券売機で買えそうだけど使い方が…などというときにも窓口は便利です。席の指定をしないきっぷを買うときには、 などが聞かれます。ドイツ語に自信がないときには紙にメモして渡すとよいでしょう。また、英語も通じることが多く、英語で話を進めるのもいいでしょう。

席の予約をする場合には、上記の項目に加え、 などについても質問されます。

支払いには現金またはクレジットカードが使えます。特に大きな駅の窓口は混むことが多く、「並んでいたら列車に間に合わなくなった」などということにならないように、早めに駅に着いておくことをオススメします。
また、券売機が増えてきたことから、窓口での価格と券売機の価格に差をつけ、窓口で買うと若干高くなるケースがありますので、券売機にもトライしてみましょう(窓口の混雑緩和&人件費削減によるものと思われます)。

■ 券売機で
近距離のきっぷ
日本では、行き先の駅までの値段を路線図などから探し、券売機にお金を入れ、その値段のボタンを押してきっぷを買う、という手順ですが、ドイツの場合は少し異なり、行き先の駅のリストがあるのでそこから駅名もしくは駅の番号を探し、それを券売機に入力し、表示された金額を入れてきっぷを買う、という手順です。

ドイツでは入場時の改札は行われませんが、地域によっては刻印が必要な場合があります。刻印とは、きっぷに自分で入場日時などの情報をスタンプすることで、基本的には購入時に刻印されていると考えるのが一般的ですが、1日券などの有効期間が購入後24時間ではなく刻印後24時間としているところや、1回券でも制限時間を設けているところもあり、刻印から(例えば)90分すると無効、というものもあります。刻印が必要な場合、きっぷに
Bitte vor Fahrtantritt hier entwerten (乗車前にここに刻印してください)
などと書かれています。刻印の機械はホーム入り口などに立っているものが多いです。

長距離用の券売機
上であげたのは近距離用ですが、もう1種類、ドイツ鉄道の赤い券売機もあります。この券売機は、従来窓口でしか買えなかった席の予約や長距離区間のきっぷ、割引きっぷ、さらに隣接国の一部の都市までのきっぷも買えます。支払いはクレジットカードのみです。画面のガイダンスにしたがって目的地、希望の列車、希望の席などを入力していけば簡単に発券できます。
また、列車の乗り継ぎ案内(Fahrplanauskunft)もこの券売機でチェックすることができます。きっぷを買うのと同じような手順で入力していくと、詳しい時刻表、所要時間、乗換回数、どの列車に乗ればいいかなどを知ることができ、印刷することも可能です。乗り継ぎ案内だけなら無料でできます。
英語表示に切り替えることもできるので、それほど操作は難しくないと思います。

■ インターネットで
インターネット(http://reiseauskunft.bahn.de/)で予約し、自分で印刷してそのまま列車に乗れるサービスもあります。
事前にゆっくり買えるので、駅で悩まずに済みます。


■ 鉄道まめちしき
検札・改札
ドイツの駅には日本に見られるような改札口はありませんが、きっぷは乗車前に買うようにしましょう
長距離列車の場合には、10%程度割高にはなりますが車内で買えないこともない(現金・カード)ですが、近距離の場合には対応してもらえず罰金の対象になります。

中・長距離列車では「誰か乗ってきた人はいませんか」と言いながら車掌が回ってきます。一度チェックしてもらえば、何度も見せる必要はありません。また、都市近郊のSバーンや、地下鉄、路面電車などでは、突然数人の検札官が乗り込んできていっせいに乗客のきっぷをチェックする、という方式がとられています。
改札がないということは、自由に駅に出入できます。駅をまたぐ通路は自由に通行できます。見送りなどでホームへ立ち入ることも特に問題はないと思いますが、駅によってはホームはきっぷを持っている人のみ立ち入り可能と書いていることもごくたまにあります。

バスや路面電車などでは車内でしかきっぷが買えないこともありますが、駅や停留所に券売機があれば、できるだけ乗車前に買いましょう。

予約
特急・急行列車では、予約することができます。週末や混みそうなシーズン、また長距離を移動するときには予約しておいたほうが安心でしょう。
車両には日本のような指定席・自由席の区別はなく、予約すると予約区間が席の上に掲示され、その区間は指定席、それ以外の区間は誰が座ってもかまわない、というシステムになっています。
またTGVやRailjetなどの列車には、予約が必須です。

3か月前から発車数分前まで受け付けています。
予約は4.50ユーロで、2列車まで可能です。駅の窓口、赤い自動券売機やインターネットで可能です。
なおICE Sprinterの予約は1列車につき11.50ユーロ(1等は16.50ユーロ)が必要です。
夜行列車の予約には寝台を含みます。

長距離列車や夜行列車の予約は、日本の旅行会社でも受け付けている場合がありますので、検索してみてください。

普通の座席とコンパートメント
ヨーロッパの列車といえば、5〜6人用の仕切られた席、コンパートメントが思い浮かびます。日本の列車のような座席の車両が増えつつありますが、まだまだコンパートメントも活躍しています。ドイツ語で普通の座席のことをGroßraumwagen(グロースラウムヴァーゲン)、コンパートメントのことをAbteilwagen(アップタイルヴァーゲン)といいます。車窓も楽しいですが、隣り合わせた人との会話もまた楽しいものです。

1等車と2等車
1等車は日本でいうグリーン車のようなもので、1等車のほうが2等車よりも高くなっています(1等車は2等車の約1.5倍)。日本と違うのは、特急・急行列車だけでなくSバーンを含めほとんどの列車に1等車・2等車が連結されている点です。そのため、日本では、乗る列車ごとにグリーン券を買うのに対し、ドイツは出発駅から到着駅まで1等車(2等車)の料金を払う、というシステムです。日本で発売されているパスには1等車用と2等車用があります。ユースパスは2等車用のみです。1等車は2等車に比べ座席がゆったりしており、それほど混むわけでもないので、静かで快適な旅ができます。また、一部の特急列車では1等車と2等車のサービスがかなり違います。2等車で十分だと思いますが、ちょっとリッチな旅を楽しみたい方はぜひ1等車を試してみて下さい。

自転車
ICEを除く多くの列車(IC・ECなどの特急、夜行列車、RE・RBなどの普通列車)には自転車をそのまま持ち込めるブースがあり、追加料金を払うこと乗せることができます。特急・夜行列車ではスペースの関係などから予約が必要ですので事前に駅の窓口や予約センターに連絡しましょう。
ICEでは自転車を折りたたんで輪行袋に入れてあれば持ち込めます。自転車そのままでは乗れません。
国際列車では国によってルールが異なるため乗車前に確認してください。スイス・オーストリア方面へのECでは持ち込みが可能です。
インターネットの乗継案内で、持ち込み可能かの記載がありますので参考にしてください。検索時に「自転車持ち込み可能列車」の指定も可能です。

ドイツの街の旧市街はたいてい中央駅から離れたところにあるため、乗りなれた自転車を持って移動すると便利です。
最近は駅で借りられるレンタサイクルも普及し始めているようですので、合わせて活用すると行動範囲が広がります。

犬?!
ドイツの犬はよくしつけられている場合が多いので、列車内におとなしく座っているのをよく見かけます。
小型の犬であれば、無料で同伴可能です。大きな犬では料金が必要で、リードと口輪が必要です。
列車によって持ち込み不可の場合もありますので、事前に確認したほうが良いです。

最終更新日 2015年1月2日

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