ぷらっとこだま

■ 「ぷらっとこだま」とは?
時間が多少かかってもいいので東海道新幹線に安く乗りたい、というときにオススメのプランです。「こだま」しか使えませんが、前日までに申し込めば安く新幹線で移動できます。最近は人気があり、時期や列車によっては早くから満席になっていることもよくあります。

しくみ 〜きっぷではなく旅行会社の主催旅行〜
 ふつう新幹線に乗るときは、JRの券売機や旅行会社の窓口などできっぷを買って、それで乗車しますが、「ぷらっとこだま」はJR発行のきっぷではありません。たとえば「新幹線で行く九州の旅」などというコースがありますよね。申し込むと宿泊券や観光施設の割引券などといっしょに新幹線の乗車票(効力はきっぷと似ている点が多い)がついてきますが、そのうちの乗車票だけを商品にして販売しているのが「ぷらっとこだま」なのです。販売しているのは東海道新幹線を運行しているJR東海ではなく、旅行会社のJR東海ツアーズです。よって、このプランを使うときにはJR東海ツアーズが主催する旅行に参加している、というのが正確です。JR東海ツアーズはJR東海から一括して購入したものをばら売りしているというわけです。格安航空券と考え方は同じです。

メリット
 まず、何と言っても値段が安いことが挙げられます。こだま号利用なので、時間がかかるのは仕方ありませんが、それでも高速バスよりは速く、快適で、その割にはそれほど高くないので、かなりオススメです。席が指定されているので、ぎりぎりに行ってもOK。
 また、これはささやかなプレゼントという感じですが、「ぷらっとフリークーポン」という券がついていて、東海道新幹線各駅の売店でソフトドリンク・350ccビール、コーヒーのいずれかと引き換えられます。長時間の移動もこれで少しは退屈しのぎになる…かな?

種類
ぷらっとこだまには、次の2種類があります。
・ぷらっとこだま エコノミープラン
   新幹線「こだま」号の普通車・指定席を利用できるプランです。
・ぷらっとこだま グリーン車エコノミープラン
   同じく「こだま」号のグリーン車・指定席を利用できるプランです。

条件
 これがけっこう厄介です。この条件を理解した上で利用しましょう。
1. 指定されたこだま号のみ利用可能
全ての列車で利用できるわけではなく、利用できるこだま号は限られています。また、区間によっては利用できない場合もあります。これをまず確認する必要があります。
2. 乗車変更不可
きっぷさえ持っていれば都合のいい時間の列車にのれる普通のきっぷとは違い、旅行に参加するという概念なので、予約時に指定した列車・区間・席などの変更は一切できません。どうしても変更したい場合には、すでに予約したプランをキャンセルしてもう一度予約しなおすことになり、旅行開始日の10日前からはキャンセル料が必要になります。
3. 他の列車は自由席でも利用不可能
万一指定列車に乗り遅れた場合には、旅行不参加ということになりますので、全てのプランが無効になります。後からきた新幹線には、たとえ自由席であっても利用できません。強引に乗るとJR東海から正規の乗車券・特急券を買わされることになります。
4. 途中下車不可
乗車票に記載されている出発駅・到着駅以外では乗降できません。途中駅などで乗降する場合にも正規の乗車券・特急券を買わされます。
5. 改札口限定
乗降は指定された改札口のみでできます。一部の改札口や乗換え改札口では利用できない場合があります。
6. 利用区間は新幹線停車駅間相互のみ
たとえば新大阪から東京までの乗車券を買うと、規則により「大阪市内から東京都区内」というJRきっぷが発行されます。つまり、大阪市内の駅から東京都区内の駅まで、たとえば天王寺から新宿でも同じ運賃で行けるわけです。しかし、「ぷらっとこだま」は新幹線停車駅のみ有効です。つまり、新大阪から東京のプランを使うときには、新大阪駅までの交通費と、東京駅からの交通費は別にかかります。天王寺から新宿に行く場合には、天王寺〜新大阪、東京〜新宿の乗車券が別に必要です。
購入方法・混み具合
このプランは乗車当日には買えず、必ず前日までに買う必要があります。JR東海ツアーズのサイト「e-ぷらっとネット」、主にJR東海の駅にある旅行会社「JR東海ツアーズ」、またはJTBの窓口で買うことができます。直接駅の窓口へ行っても売っていません。
利用日が近くなると希望の列車や席(禁煙・喫煙など)が取れないかもしれないので、予定が決まればできるだけ早く買っておくのがよいでしょう。グリーン車用の場合は普通車用に比べると値段が高いですが満席になることはほとんどないようで、こだま号ということもあってガラガラの車内でのんびり過ごすということもできそうです。

■ エコノミープラン料金
通常期の料金、繁忙期(4/27〜5/6・8/11〜20・12/28〜1/6)の料金の順に表示しています。
東京・品川から ※東京発着または品川発着のものに限り、券面の表示に関わらず東京または品川のどちらの駅でも利用できます。
静岡:4,800円、5,800円
浜松:6,800円、7,900円
名古屋:8,500円、9,700円
京都:10,500円、11,900円
新大阪:10,700円、12,300円
新横浜から
静岡:4,700円、5,400円
浜松:6,600円、7,600円
名古屋:8,300円、9,300円
京都:10,300円、11,500円
新大阪:10,600円、11,900円
名古屋から
東京・品川:8,500円、9,700円
新横浜:8,300円、9,300円
静岡:4,800円、5,800円
浜松:3,800円、4,500円
京都:4,400円、5,200円
新大阪:4,500円、5,300円
京都から
東京・品川:10,500円、11,900円
新横浜:10,300円、11,500円
静岡:7,900円、9,100円
浜松:6,800円、7,900円
名古屋:4,400円、5,200円
新大阪から
東京・品川:10,700円、12,300円
新横浜:10,600円、11,900円
静岡:8,400円、9,600円
浜松:7,300円、8,400円
名古屋:4,500円、5,300円

利用できる駅は東京・品川・新横浜・静岡・浜松・名古屋・京都・新大阪の各駅相互間のみで、これ以外の駅を含むプランは設定自体がありません。
また、東京・品川〜新横浜、静岡〜浜松、京都〜新大阪の区間の設定もありません。

※料金は変更になることがあります。また、「グリーン車エコノミープラン」など、詳しくはJR東海ツアーズのページ(www.jrtours.co.jp)へ。

最終更新日 2019年10月1日

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